タグホイヤーの歴史を年表で分かりやすく解説!【歴代モデルも紹介】

タグホイヤーは、創立160年以上もの歴史がある老舗の高級腕時計ブランドです。

一般的なクォーツや機械式時計だけでなく、近年ではスマートウォッチ業界にも参入し、今もなお最前線で活躍しているブランドになります。

今回この記事では、創立160年を超えるタグホイヤーの歴史を振り返りながら、年表ごとに出来事を分かりやすく解説していきます。

また現在発売されているタグホイヤーは、歴代モデルのDNAを引き継いでいるシリーズがいくつも存在します。

過去に発売されていた歴代モデルも紹介していきますので、この機会に現代と歴代のタグホイヤーを比べながら、知識を深めていってください。

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腕時計ブランド「タグホイヤー」とは?



タグホイヤーは1860年に設立された、スイスの高級腕時計ブランドです。

主にストップウォッチやクロノグラフの開発に力を入れており、スポーティで実用的な時計作りを得意としています。

デザイン性が高いのはもちろんのこと、高級時計の名に恥じないスペックを持ち合わせており、10万円台から購入できることもあって、高級腕時計の入門機として人気の高いブランドです。

また過去には、F1史を代表するドライバーのアイルトン・セナ、近年ではサッカー選手のクリスティアーノ・ロナウドなど多くの一流アーティストが愛用しており、人気時計ブランドとしての地位を確立しています。

タグホイヤーの歴史を年表ごとにわかりやすく解説

ここでは、創立160年以上あるタグホイヤーの歴史を分かりやすく解説していきます。

タグホイヤーを語るうえで、欠かすことのできない重要なポイントを年表ごとに詳しく紹介します。

1860年:前身となる「エドワード・ホイヤー・ウォッチ」を創設

1860年にドイツ系フランス人のエドワード・ホイヤーによって、タグホイヤーの前身となる「エドワード・ホイヤー・ウォッチ」という時計工房が設立されました。

設立当初からスポーツウォッチを意識して、ストップウォッチやクロノグラフの開発に力を入れていました。

当時の培われた技術が、現在のタグホイヤーの高級ブランドとしての地位を築いた原点になっているのです。

1887年:クロノグラフに使用する「振動ピニオン」を発明し特許を取得

タグホイヤーは1887年に、現在も使用されている「振動ピニオン」を発明し特許を取得することになりました。

振動ピニオンとは、クロノグラフのスタート・ストップさせる部品の一部で、1800年代当時としては非常に最先端の技術であり、時計業界に大きな衝撃をもたらせることになったのです。

振動ピニオンは、開発された「1887年」に由来して、自社製ムーブメントに「キャリバー1887」と採用されるくらい最高峰の技術でした。

振動ピニオンの特許を取得したことは、ホイヤー社にとって大きな転換期を迎えたと言えるでしょう。

1916年:機械式のストップウォッチ「マイクログラフ」を開発

1916年には、機械式のストップウォッチ「マイクログラフ」を開発しました。

マイクログラフとは、世界初の100分の1秒まで計測できるストップウォッチのことです。

高い機能性と功績が認められ、1920年〜1928年のオリンピックに3大会連続で公式時計に採用されました。

これによりスイス国内だけでなく、欧米全体にホイヤーの名を一躍メジャーブランドにしたキッカケとなったのです。

1963年:タグホイヤー初のクロノグラフモデル「カレラ」の誕生

1963年にタグホイヤー初のクロノグラフモデル「カレラ」が誕生しました。

カレラはモータースポーツから着想を得ており、シンプルで見やすくスポーティなデザインが特徴のモデルです。

モータースポーツに必須な視認性と機能性を合わせ持ち、今も世界中に多くのファンを持つタグホイヤーを代表するモデルの1つです。

1969年:世界初の角形クロノグラフ「モナコ」を発売

1969年に世界初の角形クロノグラフモデルの「モナコ」が発売されました。

モナコに採用されているムーブメントは、「キャリバー11」と名称されており、世界初の自動巻きクロノグラフムーブメントになります。

モナコは防水性も備わっており、四角形のデザインということもあって、当時は画期的な腕時計として話題になりました。

1986年:スポーツウォッチ「フォーミュラ1」の登場

1986年にF1からインスピレーションを得た、「フォーミュラ1」が登場しました。

滑らかな流線型のフォルムやモータースポーツから着想を得たカラーデザインは、F1の雰囲気を忠実に再現したモデルとして広く知られています。

2004年:高い防水性を誇るダイバーズウォッチ「アクアレーサー」の誕生

2004年にダイバーズウォッチの「アクアレーサー」が誕生しました。

高い防水性を誇るのはもちろんのこと、一目でタグホイヤーとわかるスポーティなデザインになっており、機能面とデザイン面をバランスよく融合しているのが特徴です。

日常使いしやすいデザインや高い防水性を備えていることから、今でも多くのファンがいるタグホイヤーを代表する人気モデルの1つでもあります。

2015年:タグホイヤー初のスマートウォッチ「コネクテッド」を発表

2015年にタグホイヤー初のスマートウォッチ「コネクテッド」が発表されました。

今も多くの高級腕時計ブランドがスマートウォッチ業界に参入していますが、その流れの先陣をきったのがタグホイヤーです。

160年にもおよぶ経験と技術を活用して、現在まで7年以上にもわたり、スマートウォッチ業界の第一線で活躍するまでに至っています。

2019年:タグホイヤーの人気モデル「モナコ」が50周年

2019年にタグホイヤーの人気モデルの1つでもある「モナコ」が、発売から50周年を迎えました。

1969年に誕生したモナコは、モナコの海を想像させるブルー文字板が特徴的な自動巻きクロノグラフで、誕生から50年経った今でもタグホイヤーを代表する人気モデルの1つです。

そこで50周年を迎えた2019年に、モナコの特別限定モデルが発表されました。

タグホイヤーを代表するモデルということもあり、当初は世界中で話題になりました。

タグホイヤーの歴代モデルは?特徴も解説

現在のタグホイヤーは、個性的でありながらも万人受けするデザインのモデルが多く存在します。

しかし歴代のタグホイヤーは、「超個性的」なモデルが多く存在し、現在のタグホイヤーとはまた違う面白さがあったのです。

ここからは、今の人気モデルの原点でもある「超個性的」な歴代モデルを紹介していきます。

歴代モデルを踏まえることにより、タグホイヤーの知識がさらに深まっていくでしょう。

モンツァ

1976年に、フェラーリの人気ドライバー「ニキ・ラウダ」が世界選手権で優勝したことを記念して「モンツァ」が登場しました。

元々モンツァ自体は1930年に誕生していましたが、正式に設計されたのは1976年になります。

タグホイヤーの中には、モータースポーツに由来する名前のモデルが多くありますが、モンツァもその中の一つです。

イタリアにある「モンツァ・サーキット」というF1グランプリなどで使用されるサーキット場から名前が付けられており、タグホイヤーとF1の関係の深さをうかがえます。

特徴的な丸みのあるケース、F1を連想させる赤と黒のデザイン、あまりの人気ぶりにモンツァ誕生40周年を迎えた2016年には、復刻モデルが登場するほどです。

タグホイヤーの中で最も歴史があり、人気を兼ね備えているシリーズと言っても過言ではありません。

1000シリーズ

1979年にタグホイヤーから「1000」というシリーズが登場しました。

1000シリーズは、定番のダイバーズウォッチをモチーフにしたデザインです。

定番デザインということもあり、歴代モデルの中では個性が控えめ。当時の販売価格が5万円台だったため、比較的誰でも手の届きやすい入門モデルだったと言えます。

1500シリーズ




1991年に登場したのが「1500」シリーズです。

「1000」を進化させた印象のデザインで、よりダイバーズウォッチ感が強いモデルに仕上がっています。

こちらも当時の販売価格が5万円台ということもあり、比較的入門モデルと言えるでしょう。

2000シリーズ

1983年に登場した後、当時のタグホイヤーを代表するモデルとなったのが「2000」シリーズです。

2000シリーズからダイバーズウォッチでありながらも、タグホイヤーらしい個性あるモデルに変化してきました。

2000シリーズは、最終的に今の人気モデルでもある「アクアレーサー」に派生したモデルです。タグホイヤーのダイバーズウォッチの原点でもあるモデルが2000シリーズになります。

3000シリーズ

1984年に登場したのが、「2000」を超える個性的なデザインを持ち合わせた「3000」シリーズです。

これまでの丸みのあるデザインとは異なり、直線的で力強いデザインに様変わりしました。

腕時計で個性を出したいと感じる方には、最適なフォルムだったといえます。

4000シリーズ

1990年に登場したのが、「4000」シリーズです。

デザインは2000シリーズと似てシンプルな傾向にあります。

しかしタグホイヤーのロゴである緑と赤のエンブレムが、ケースとベゼルに被るよう12時位置に配置されており、大きなインパクトがあります。

一見落ち着いたデザインに見えますが、よく見ると個性を主張した面白みのあるモデルです。

6000シリーズ

1992年に登場したのが、当時のタグホイヤーの最高グレード「6000」シリーズです。

1900年代のタグホイヤーの入門モデルはクォーツが主流でしたが、クォーツ以外にも自動巻きモデルのラインナップが存在していたのが6000になります。

バンドが非常に複雑な構造になっており、コストや手間をかけた当時のタグホイヤーの渾身のモデルです。

セル(S/el)

1987年に誕生したのが、タグホイヤーの代表モデルと言っても過言ではない「セル(S/el)」というシリーズです。

セル(S/el)の最大の特徴はバンドにあります。「人間の背骨」をイメージした独特なS字を描いたバンドは、多くのユーザーを魅了したモデルです。

またセル(S/el)は、F1界を代表するレーサー「アイルトン・セナ」が着用していたこともあり、大きな話題を生みました。

セル(S/el)は、最終的に今のタグホイヤーを代表するモデルの「リンク」に派生したモデルです。現在もなお、セル(S/el)の遺伝子は引き継がれているのです。

キリウム

1997年に登場したのが、「キリウム」というシリーズです。

キリウムは丸みのあるフォルムに肉厚なケースが特徴的。1980年代は小型で薄型の時計が注目を集めていましたが、その後はやや流行りが落ち着いてきて、より自由なデザインの時計が誕生することが多くなって生まれたのが「キリウム」なのです。

キリウムの一部モデルには、「Ti5」というチタン合金の「グレード5チタン」が使用されているモデルもあります。

「Ti5」は純チタンのような濃いグレーではなく、ステンレスに近い色合いが特徴のチタンです。チタン素材を感じさせないようなツヤのある鮮やかな外観が魅力になります。

現在でこそ「Ti5」を採用した時計は珍しくありませんが、当時は他メーカーで採用されることのない素材だったため、キリウムの開発は実験的な要素を多く含んだシリーズでした。

アルターエゴ

1900年代の最後に登場したのが、1999年に誕生した「アルターエゴ」です。

時計のケースとバンドが一体化しているような滑らかなデザインが特徴です。一般的な時計の竜頭が3時位置にあるのに対し、アルターエゴは5時位置あたりに竜頭を配置し、個性溢れるシリーズとなっています。

これまでのタグホイヤーは男性向けデザインが多く発売されていました。しかしアルターエゴは、女性向けのスポーティな時計として開発されたシリーズのため、当時のタグホイヤーとしては一風変わった特殊な時計になります。

タグホイヤーの現在発売されているシリーズを紹介



現在発売されているタグホイヤーのシリーズは以下の7つです。

タグホイヤー現行モデル
  1. カレラ
  2. アクアレーサー
  3. フォーミュラ1
  4. モナコ
  5. オータヴィア
  6. リンク
  7. コネクテッド

7つのシリーズを知ることにより、タグホイヤーの魅力を理解できます。詳しく内容を解説していきます。

豊富なラインナップの「カレラ」

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「カレラ」は豊富なラインナップが魅力のシリーズになります。

アンティーク風のモデルや最先端のモダンデザインのモデル、ストップウォッチのついたクロノグラフタイプからシンプルな3針タイプまで、幅広く対応しています。

バリエーションが豊富なため、カジュアルからビジネスシーンまで好みに合わせて使用できるのが大きな特徴です。スポーツモデルだけでなく、おしゃれなファッションの一部として活躍してくれるシリーズになります。

ダイビングに特化した「アクアレーサー」

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「アクアレーサー」は300m防水が備わっており、ダイビング機能に特化しているシリーズです。

実際のプロダイバーが開発やデザインに携わっていたことがあるため、プロお墨付きの信頼性の高いダイバーズウォッチです。

また最近では、日常使いもしやすいよう機能が向上しています。外装には特殊加工したチタンを採用し、ダイバーズウォッチ特有の重さを軽減、日常使いの傷がつきにくい加工を施すことで、普段でも気軽に着用できる時計をデザインしています。

ダイバー用のみならず、ビジネスシーンや普段使いでも活躍が期待できるシリーズです。

モータースポーツとの関係が深い「フォーミュラ1」

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フォーミュラ1は、モータースポーツをイメージしたデザインが魅力のシリーズです。

フォーミュラ1という名前は、モータースポーツのカテゴリの1つであり、タグホイヤーとレーシングスポーツの関係の深さを表すシリーズとなっています。

存在感のあるベゼルと、視認性の高い針が特徴的で、一目でフォーミュラ1と分かるような完成されたデザインです。

PVDと呼ばれる特殊な加工や、傷や耐食性に優れたセラミック素材を採用することにより、最上級の質感を手に入れられます。

また高級腕時計ブランドでありながら、10万円台から入手できるため、高級腕時計の入門モデルとして最適なシリーズです。

四角形のケースが魅力的な「モナコ」

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モナコは、スクエア型のケースが印象的なシリーズです。

今でさえ四角形の時計を目にする機会は多いですが、発売当初はムーブメントの構造やパッキンの形からして、四角形の時計を作るのは難しいと言われていました。

そのため発売当初は、スクエア型のスポーツウォッチとして大きな話題を集めていました。

モナコの魅力は見た目だけではありません。最近では100m防水が備わっており、機能面でも信頼できるシリーズになっています。

外見だけでなく機能面も評価されたことで、発売当初から長きに渡り多くのファンに愛されています。

進化した復刻モデル「オータヴィア」

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オータヴィアは、1960年代にレーシングクロノグラフの元祖として人気を博したシリーズです。

60年以上経過した今でも人気があり、現在は復刻モデルとして発売されています。

ここまでオータヴィアが人気な理由は、

オータヴィアが人気な理由
  • 初めて回転ベゼルを採用したモデル
  • 初めてジャック・ホイヤー(ブランド創設者のひ孫)がデザインした腕時計
  • 完全レージングデザイン

といったポイントがあげられ、多くのユーザーに評価されることになりました。

上記のポイントを押さえながら、当時のデザイン性を残しつつ今風にアレンジしたオータヴィアが現代に蘇ってきたのです。

タグホイヤーファンだけでなく、時計ファン必見の復刻モデルになりますので、ぜひチェックしてみてください。

バンドの装着感が快適な「リンク」

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リンクはバンドの付け心地が良く、他メーカーにはないデザイン性を持ち合わせているシリーズです。

ケースこそ一般的な腕時計と同じ丸型のフォルムですが、特筆すべきはバンドのデザインにあります。

コマがS字になっており、独創的なデザインが最大の特徴です。さらに1コマ1コマを丁寧に磨き上げられていることによって、バンドの滑らかさを実現しています。

またケースとバンドに一体感があり、違和感なく自然に着用できるのが、付け心地が良いポイントになります。

人体の動きや構造を踏まえた「人間工学」に基づく独自の設計が、快適な装着感を生み出しているのです。

タグホイヤー版スマートウォッチ「コネクテッド」

タグホイヤーのコネクテッドは、Google社及びIntelとの共同事業を経て、2015年に発売されたシリーズです。

主な機能は心拍計やライフログ機能、高解像度の液晶ディスプレイなど、スマートウォッチとして申し分ないスペックを所有しています。

デザインのベースは「カレラ」を採用しており、一般的な「デジタル機器」としてのスマートウォッチに比べると、デザイン性に優れているのが特徴です。

タグホイヤーのコネクテッドは、時計本体に自社のカレラを採用するなど、創立160年以上にも及ぶ技術と経験を大切にしながら、スマートウォッチの開発に励んでいます。

ただのスマートウォッチとしてだけでなく、あくまで高級腕時計の延長としてこだわり続けているのです。

そのため他メーカーとは一線を画すブランドとして、今も時代の先頭を走り続けているのです。

まとめ:タグホイヤーは創立160年以上経った今でも最前線で活躍しているブランド!

ここまでタグホイヤーの歴史や歴代モデル、現在発売されているモデルまで解説してきました。

他メーカーとは異なるデザインや独自の技術を開発し、企業努力を怠らない姿勢が多くのファンに評価されているタグホイヤー。

昨今でも新たな産業に参入しているところを見ると、今後も多くのユーザーを楽しませてくれることは間違いないでしょう。

また高級腕時計ながらも、10万円台からと比較的安価で手に入れられるため、高級腕時計ブランドの入門としても最適です。

長い歴史のなかで作り出されてきた現代のタグホイヤーを、この機会にチェックしてみるのもおすすめです。